源氏物語「若紫」の写本が発見されたらしい
おはようございます。塩化カリウムです。つい先日、源氏物語の「若紫」の写本が発見されたことがニュースになっていたので今回はその話をしたいと思います。
ニュースの方はこちらからどうぞ。
源氏物語の基礎知識
作者は紫式部。紫式部は藤原道長の娘である彰子(しょうし)の教育係でした。清少納言は藤原道隆の娘である定子(ていし)の教育係で、紫式部と清少納言は作家としてだけではなく教育係としてもライバル関係でした。
源氏物語の主人公はおなじみの光源氏ですが、物語は光源氏の母である桐壺の更衣(きりつぼのこうい)の話から始まります。更衣というのは役目の名前で、低い立場なんですけれども天皇から寵愛を受けていました。
ここから光源氏の話になるのですが、源氏物語の大部分は光源氏と女性の恋愛が描かれています。
若紫の写本発見
今年2月に藤原定家が監修、校訂した「若紫」の写本が発見されました。
源氏物語は五十四帖から成り立っていて、これまで四帖の定家本が見つかっていました。若紫で五帖目で、発見されているものの数が少ないことから今回の発見がいかに重要なものであるか分かりますね。
若紫の内容
若紫では光源氏が最も愛したと言われる紫の上との出会いが描かれています。
なぜ紫の上を光源氏が気に入っていたか、それを理解するには少し背景を理解することが必要です。
以下、少し背景を説明します。
源氏物語の最初の方で、天皇に寵愛されていた桐壺が亡くなります。天皇は深く悲しみますが、桐壺に似た藤壺の宮という女性に次第に心を引かれ、徐々に心を回復していきます。
藤壺の宮はまだ子どもの光源氏のお世話係になり、光源氏は藤壺の宮に懐いていきます。
藤壺の宮はまだ若く、光源氏と年もさほど離れていないため、光源氏は藤壺の宮を母のように、姉のように慕っていました。そして恋愛感情をいだいていました。
季節はめぐり18歳のとき、病にかかった光源氏は病気の祈祷のために京都の北山に出かけます。
そこで藤壺の宮の面影のある少女を見かけます。その少女が紫の上です。
実は、紫の上は藤壺の宮の姪だったということが後に分かります。
紫の上と結婚したいと思った光源氏でしたが、まだ紫の上が幼いので結婚できません。しかたがないので光源氏は紫の上を半ば強奪のような形で引き取ります。
その後光源氏は、紫の上を自分の理想の女性に育て上げて妻とします。ものすごく自己中な感じがしますね……
そんなわけで光源氏の極度のマザコン(藤壺への恋慕)から紫の上を溺愛するのでした。
ちゃっかりと藤壺の宮とも関係を持ったりするんですけど長くなるのでこの記事では書きません。
若紫の写本が発見されたことで、世に出回っている源氏物語の中身や解釈が変わる写本がことになるかもしれません。
今回のニュースをきっかけに源氏物語を少し調べたりもしましたが、なかなか奥が深くてはまりそうです。また記事にするかもしれません。
今回はここまでです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。