塩化カリウムのザッピング

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「ようこそ実力至上主義の教室へ 11.5」感想

 おはようございます。今回は、先日発売の「ようこそ実力至上主義」11.5巻の感想を書いていこうと思います。

11.5巻は春休みの話がメインです。あまりネタバレにならないよう配慮しつつ書いていきますね。

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表紙は一ノ瀬なんですがそこまでメインで出てくるわけではないです。

 

 目次(実際の章タイトルです)

  • 少女は鏡の中の自分を覗き込む
  • 卒業式
  • デートひより
  • 迷える子羊
  • 兄から妹へ
  • 松下の疑念
  • 動き出す青春
 
 それでは個別に軽く内容と感想を書いていきます。
 
 少女は鏡の中の自分を覗き込む
 毎度恒例の独白コーナー。今回は堀北。兄の学が学校の敷地内にいる最後の日、兄に会いに行くべきか、どう相対すればいいのか悩んでいる様子が描かれています。
学が作中に出てくるのはこの巻で最後になることが予想されますので、どういう風にまとめるのか期待が膨らむ章でしたね。

 卒業式
 この章は意外にも綾小路のターン。対月城理事代行の布石を打つ話でした。立場的に直接攻撃できる相手ではないので、教師を味方に引き込むという流れです。まあ必然ですね。個人的にはもう一ひねりあってほしかった。
戦略の内容よりも、引き込む教師のチョイス、坂柳の登場などが面白かったです。綾小路と坂柳が手を組むというのが胸熱展開。

 デートひより
 日和とひよりをかけたタイトル。春休みにひよりと綾小路がカフェで談笑するするだけの話なんですが、ひよりはやはり洞察力に優れていることを印象付ける内容でした。
Ⅾクラス(次からⅭクラス)はまだまだ強くなることを予感させてくれます。

 迷える子羊
 11.5巻の表紙の一ノ瀬がやっとこさ出てくる。堀北&綾小路と一ノ瀬の間で、BクラスとⅭクラス(次Ⅾクラス)の同盟関係をどうするかの話し合いが行われる。
話し合いの内容は置いといて、、、一ノ瀬は前回の試験で龍園に負かされたことを気に病み、リーダーがこんなのでいいのか、と深く落ち込んでいる様子。
いつも思うのですが、綾小路は一ノ瀬に対してかなり強引だな、と。一ノ瀬がかなりのお人よしで優柔不断だからこその行動ではありますけどね。読んでてちょっとグイグイ行き過ぎでは、と思いました。

 兄から妹へ
 冒頭の堀北の独白から続く話。堀北の一年の成長が感じられるエピソードでした。
この章はぜひ皆様自身で読んでみてほしいです。挿絵も素敵です。

 松下の疑念
 モブキャラかと思っていた人物(松下)の内面がいきなり語られます。
松下というのは綾小路のクラスメートの女子。前回試験でフラッシュ暗算に出ていた子で、綾小路の暗算能力の高さを知っている。そのことや体育大会での彼の脚力などから、その能力の高さを疑っている様子。
 松下自体は自分を有能だと思い込んでる小物なんだと思いますが、綾小路の立場からするとちょっとだけ面倒なことになってるのかなあ、という印象です。遠のく平穏な日々……

 動き出す青春
 個人的に「うーん」なエピソード。前章で松下が面倒なことにしてくれたこともあり(?)、今の綾小路の立場的にも、〇〇のほうが都合がいい、という流れで〇〇ということに。
ネタバレしない方向なので〇〇については実際読んで確かめてください。
〇〇な方が綾小路にとっては都合がいいんですけれど、人によっては発狂する内容なので、読者的にはあんまり良くないと思いました。
あくまでメタ的な話です。物語の筋としては自然だとは思います。
 
 
 以上、各章の個別の感想でした。全体としてはするべきことがきちんと為され、一年の総括にふさわしい内容だったと思います。
個人的に気になっていたのが、前回試験の綾小路の(結果上の)敗北を周りの人がどうとらえているのかということでした。結論から言えば、綾小路が負けていないことに気付いている人間は(当事者を除くと)龍園だけでした。根拠が「俺に勝った綾小路が坂柳ごときに負けるはずがない」というものでしたが、試験にアクシデントがあったことを予想していることは、さすが龍園、といったところでしょうか。
堀北は綾小路が負けたと思い込んでいるようで少し残念でした。まあ、じきに悟ってゆくことでしょうが。
他の人はそんなに気にしていなくて、むしろAクラス相手によく戦った、という見方がほとんどなようです。
 
最終章はこれでいいのかねえ……歓喜する人も多いけど暴動を起こす人も出てくるんじゃなかろうか。ジャッジを下すのは今後の展開を見てからにしようと思います。
 
 
 今回はここまでにしようと思います。一年の最後にふさわしい締めくくりをしたとともに、二年生になるに向けて期待が持てる春休み編でした。
皆様もぜひ読んでみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。